
全ての学生が「自分軸」でキャリアを選べる世界をつくる【元大学職員の決意】
「あの先輩が、就職して輝きを失ってしまったのはなぜだろう?」
今回お話を聞くのは、そんな疑問からキャリア教育に興味を持ち、大学職員を経て2022年3月にOriginal Pointに入社した藤原佳奈さん。
現在は大学で行われるキャリア教育の授業の他、「ハタチのトビラ」のディレクターや採用広報動画「ジョブシャドウイング」の営業など、幅広い業務を担当しています。
藤原さんが大学キャリア教育の現場で起こしたい変革とは?
その熱い気持ちの原点と、仕事内容に迫ります。
藤原 佳奈
約4年間都内大学にてキャリアデザインやプレゼンテーションの授業、面談、ガイダンス等の設計、運営に従事。育休中にキャリアコンサルタントの資格を取得。「“価値があると思うことに人生を使い、わくわく生きる人“を増やしたい」という想いから、2022年にOriginal Point株式会社に参画した。
大学のキャリア教育が変われば、学生の進路選択も変わる
―これまでのキャリアを教えてください
新卒で私立大学に就職し、大学職員として働いて、広報・キャリア教育の授業・就職支援など、入学から就職まで一通りの業務を経験しました。
最初に大学職員として働く道を選んだのは、学生のキャリア教育に携わりたかったからです。
きっかけは、学生時代の先輩たちの「就活」と「その後の働く姿」を目の当たりにしたこと。尊敬する先輩たちが「働く=我慢だ」と呟いたり、やりがいを感じない仕事や残業にひどく疲れた様子を見せたり……。学生時代はキラキラと輝いていたのに、就活を経て社会人になるとこんなにも変わってしまうのか?と、とてもショックを受けました。
その先輩たちは、決して就職活動に“失敗”したわけではなかったと思います。「安定」や「大手」と呼ばれる会社に入社していました。しかし就活の数ヶ月で決断したその会社は、先輩がイキイキと働ける場所ではなかったのだと思います。
個の輝きを放っていた先輩たちが、なぜ世間の空気に流されるようなキャリア選択をしたのか?
先輩たちが納得のいく進路を選べなかったのは、先輩たち個人の課題というよりは、大学の環境の問題なのではないか?
そう考えるようになり、キャリア教育に携われる大学職員の道を選びました。
―Original Pointへの転職のきっかけは?
いざ大学職員になってわかったのは、「大学の中からキャリア教育のあり方を変えるのは非常に難しい」ということでした。
日本の大学は一般的に、キャリア教育にあまりお金をかけていません。就職率は重要な指標ですが、100%という数字達成ができればよく、「学生が納得のいく会社を見つけられたかどうか」という中身の部分については問われません。
実際、前職のキャリア教育の授業では何年も同じコンテンツが使用されていました。今の時代にあった内容にアップデートしたくても、社会人2年目の実力ではどうしても手を動かすことができませんでした。
「本当に大学のキャリア教育を変えたいのなら、大学の内側ではなく外側からアプローチした方が良い」と感じ、同じ思いで大学キャリア教育に取り組んでいる企業を探したことが、Original Pointに転職したきっかけです。
選択肢を知り、自分の可能性に向き合える場を作りたい
―お仕事について教えてください
大学で行うキャリア教育の授業のファシリテーションや、採用広報動画「ジョブシャドウイング」の法人営業をしています。また「ハタチのトビラ」のディレクターとして、学生イベントの設計やSNS運用も行っています。
学生向けの就職支援サービスは世の中に豊富にありますが、その多くは偏差値の高い学生を対象としているため、いわゆる上位校でない大学に通う学生はそこから漏れやすくなってしまっているのが現状です。
しかし私たちは、偏差値を問わず、幅広い学生に自分のキャリアについて考えてもらいたいと考えています。学生のキャリアに対する姿勢の変化を目の当たりにしたときは、大きなやりがいを感じます。
1日のスケジュールは、下記のようなイメージです。
8:30- 出社 (メールチェック・業務確認)
9:30- タスク進捗確認会議
11:00- 採用広報戦略会議
12:30- ランチ
14:00- 大学授業@オンライン
16:00- お客様と打ち合わせ
17:00- インターン生タスク確認・SNS調整等
17:30- 退社
※2週間に1回ほど、夜に打ち合わせやイベント等があります。
決まった1日はありませんし、各事業の繁忙期によってタスクの割合も異なります。
採用広報のディレクションが忙しい時期には毎日撮影で外出していたり、年度末に近づくと大学や企業の提案を考えたりと様々です。
子育て中ですが、自分の裁量でコントロールできる範囲が比較的広いので、働きやすいなと思います。
―Original Pointで働くことの価値や魅力とは?
影響を与えられる範囲が大きく広がったと感じています。今は毎週4-5校で100〜200人の学生に対する授業を行っているので、お会いできる学生の層も幅も広がりました。
広報支援の中では、企業側の様々な職種の「働く1日」に密着しています。動画撮影のディレクションを通じて多くの社会人のリアルな声を聞いているので、ファシリテーションの幅も広がったと感じています。
また、Original Pointがキャリア教育の授業で使用するコンテンツには、「働くとは?」という本質的な問いについて主体的に考えられる工夫が施されています。難しいテーマを伝えるときには、学生目線で丁寧に説明していますし、参加者が必ず腹落ちできるワークを用意しています。
スライド数が多いので授業準備は大変ではありますが(笑)、「学生の立場に寄り添ってファシリテーションをすれば絶対に伝わる」と思える内容なので、自信を持って授業をすることができています。
また、次世代のスタンダードとなるキャリア教育の仕組み作りに携われていることも転職してよかったことの1つです。まだまだ未熟ですが、学生の「選択肢を可視化する」という現在のミッションへ向けて邁進しています。
「マイテーマ」の概念を広めて、キャリア教育のスタンダードに
―これからOriginal Pointで実現したいことは?
Original Pointが提唱している「マイテーマ」の考え方をもっと世の中に広げて、キャリア教育のスタンダードにしたいと考えています。
「マイテーマ」とは、遠い未来にある “将来の夢” から考える「逆算型」のキャリア観ではなく、近い未来にある “今、興味があること” から一歩を踏み出す「積み上げ型」のキャリア観です。
ほんの数年前まで「Youtuber」という職業がなかったように、思いもよらない変化がある現代において、将来の夢を逆算型で叶えていくのは簡単ではありません。それよりも、心から面白いと思えることや気になるテーマから自分の進みたい道を探す方が、これからの時代にフィットしたキャリアの築き方だと感じています。
学生が就活をするなかで「安定しているから」「有名企業だから」という理由で意思決定をするのではなく、「自分はこれを成し遂げたいから」「こんな人になりたいから」といった“自分軸”でキャリアを選べる世界を作りたいです。
―最後にメッセージをお願いします!
Original Pointが目指す世界は、すべての学生が“自分らしさ”を大切にしながら、納得感を持ってキャリアを選択できる社会です。
就職活動の「成功」が、ネームバリューや安定性ではなく、「その人らしい選択」で評価される時代を私たちは創りたいと考えています。
だからこそ今、Original Pointには、“教育の力で社会を変えたい”と本気で思う人が必要です!
学生に寄り添い、問いを通じて変化を起こす。小手先のテクニック論ではなく、本質的なキャリア教育に携わりたい。そんな想いを持った方と共に、キャリア教育のスタンダードを創っていきたいです。