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経営者確約採用”の次に仕掛ける、打ち上げ花火で終わらないインターンシップとは?

無法地帯と化したインターンシップ

新卒採用の成果に繋がるインターンシップにおいて、経団連の方針として18卒新卒採用まで「5日以上」という制約がありました。

しかし、19卒からは「5日以上」という制約が外れ「1日」でもインターンシップとして実施することが可能になりました。

おそらく本年度からは、これまでにも増して「インターンシップ」と題して様々な企画が実施されるでしょう…

大学生側の意見として「インターンシップだと思って参加したら、説明会みたいだった…」「インターンシップは、グループディスカッションの練習だ…」という声も少なくありません。

「新規ビジネス創造という抽象的なテーマでディスカッションして、フィードバックをもらって懇親会へ」という打ち上げ花火のようなインターシップに、薄々嫌気がさしている学生も事実存在します。

一方で、「あのインターンシップによって、自分が成長するきっかけを掴んだ」と学生を唸らせるインターンシップも存在することは事実です。

本日は、“経営者確約採用”という大胆なコンセプトを掲げる(株)シェイクの代表取締役副社長の上林氏が仕掛ける、新たなインターンシップについて取材させていただきました。

収益化するビジネスを創り、事業化まで支援する覚悟を持つ

収益化が難しい教育ビジネスと数日間向き合って、試行錯誤しながらプレゼンテーションをするというインターンシップはよくあるパターンです。

「想いをカタチにするところまで支援したかった」という上林氏の想いの通り、インターンシップの中で最も優れた事業案を考えた学生のビジネスプランを実行まで支援するというのがこのインターンシップの特徴です。

そして、事業案を考えるプロセスにおいても人材育成企業ならではの拘りがあります。

実際にビジネスを創る3日間のインターンシップ開催前には、「想いを持った人材を集めるための事前面談」によってスクリーニングが行われているようです。

そして3日間のインターンシップの中では「ビジネスの想いを育むメンタリング」「スキルインプットの機会となる研修」「教育ビジネスに携わる実践者を複数名巻き込んだフィードバック」等、参加者を育むこととビジネスを創造することの両方を実現するための仕掛けが組み込まれています。

「新規ビジネス創造」というテーマになると、どうしてもそのアイデア発想にフィードバックが集中します。

しかし、そもそも「世の中にどんな価値を提供したいのか?」というマインドから育むプロセスが、事業化まで推進する原動力になるのだなと感じました。

賞金を獲得し、事業化を目指すビジネスプランとは?

関西から参加した大学3年生の阿部氏が今回最も優れたビジネスプランに選ばれました。

“ビジネスコンテストをベースとした、新卒採用斡旋&オープンイノベーション提供”というサービスは、阿部氏の大学時代の原体験がベースとなっているようです。

「漠然とした想いで参加したけど、ここまで具体化されるとは思っていなかった…」という彼の言葉にあるように、参加1日目の状態では想像つかない成長をしたことが驚きでした。

私もフィードバック役として途中から参加しましたが、フィードバックを吸収してスタンスやビジネスのアイデアが具体化されるプロセスをみながら、彼をはじめとする参加学生のポテンシャルには驚かされました…

工数過多になるインターンシップを推進することの背景

ここまでの話を踏まえると、参加者の学生にとっての意義はあるように感じますが、企業側の工数過多等課題はありそうです。

しかし、上林氏の構想の中ではリーダーシップ開発を掲げる企業として「リーダーシップ開発に欠かせない“良質な経験”を積んでもらいたい」という想いが、そもそもの企画の発端のようです。

また、組織全体として多角化戦略に舵を切る中で、事業化を支援するプロセスは組織にとっての財産になるという考えもあるようです。

17卒採用から始めた“経営者確約採用”という3年目で子会社の経営を任せることを確約する採用戦略を推進するにあたっても、ターゲットとなる人材に出会う絶好の機会になっていることは間違いありません。

インターンシップを設計するにあたって

インターンシップを設計するにあたって、母集団形成のための接点づくりで終わってしまうと、説明会と遜色のない満足度の低い企画となってしまいます。

また、単なるグループワークとフィードバックで終わってしまうと、ターゲット層が短期インターン慣れしていた場合は響かない企画になってしまいます。

自社の事業への理解促進を絡めながら、大学生が成長するプロセス設計は勿論のこと、組織全体や現場の方々にとってメリットのある設計ができると、企業にとっても大学生にとっても有意義な機会が増えるのではないでしょうか…

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