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7人の社会人と大学1年生の対話から考える、キャリア支援に必要なこととは?

弊社が一緒に企画をさせていただいている、成城大学のキャリアサポートプログラム「澤柳塾」

年間17コマのプログラムの中で、先日は「将来の選択肢を知ること」を目的に、7人の社会人と大学1年生が対話することがテーマでした。

「大学生がキャリアを考えるにあたっては、将来の選択肢を知らないと自分の将来の方向性をイメージできない」であろう、という問題意識からはじまった本企画。

早期に社会の選択肢を知ることは、大学1年生にとってどんな意味があるのか?本日は、社会人と大学1年生の対話による気づきから、キャリア支援に必要なことについて考えていきたいと思います。

将来の選択肢を知ることの意味

「ケーキ屋になりたい小学生」と「コンサルタントになりたい小学生」、どちらが多いと思いますか?

答えは明らかに前者だと思います。

以前、大学1年生向けのワークショップにおいて、思い描く将来の選択肢を洗い出してもらう機会があったのですが、「警察官」「弁護士」「公務員」等、目に触れやすい職業(選択肢)ばかりで驚いた経験があります…

つまり、人は自分が知っている情報から想像を膨らましていくということであり、だからこそ、早期から将来の選択肢に触れることが、自分の将来の選択肢を広げることにつながるのです。

7人の社会人との対話と気づき

将来の選択肢を知るということで、様々なキャリアを歩んだ7人の社会人に集まっていただきました。

「大手メガバンクへ入社後、PR会社へ転職」「コンサルティング会社に8年勤務」「大手マスコミ会社勤務」「飲食店の店長」「お笑い芸人を辞め、ベンチャー企業へ就職」「留学支援の会社から起業」「大手企業から教育系NPO法人へ転職」

それぞれのキャリアを歩んできた7人ではありますが唯一の共通点があります。

それは「自分なりの意志を持って、自分の足で人生を歩いている」ということです。

7人の社会人と大学1年生の対話では、「どんな仕事をしているのか?」「なぜ、その仕事を選んだのか?」「転職をしようと思ったきっかけは?」等々、多くの質問が飛び交います。

それぞれの返答は言葉こそ異なりますが、葛藤を乗り越え決断を繰り返してきた意志がこもっています。

対話後の振り返りでは、学生から「社会や仕事に対する捉え方の変化」に対する気づきが多くあがっていました。

「リアルな社会人から話を聞き、社会へのイメージが変わった」

「学歴、大手、ブランドを気にしていたけど、働くということを考えたら、やりたいことを仕事にするという価値観も一つあるのだと感じた。自分なりの道を考えたい」

「たくさんの社会人の経験を聞くことができ、漠然とした不安からまずは行動してみようと思った」

もともと「残業が多い」「責任が重い」「満員電車が大変そう」といった働くことへのネガティブな情報に触れる機会や、大手企業に就職することへの無言のプレッシャーを感じていることから、「好きなことを仕事にする」「挑戦し続けることに楽しさがある」といった社会人のリアルな声が響いたようです。

キャリア支援に必要なこととは?

大学生同士の対話から、将来働くことに対するネガティブなイメージを持っている学生や、就活に対する不安を感じている学生が非常に多いなと感じています。

「大手企業に就職すること=親や周囲の友達からの評価」と潜在的に感じている学生も多いのでしょう…

そのような状況の中で、自分の将来を考えるキャリアは非常に苦しいことになりますよね。

だからこそ、働く上でのネガティブな事象の裏に、ボジティブな事象もあることを知る一つの機会は、キャリアを考えるにあたって欠かせない要素なのかもしれません。

また、7人の社会人の共通項から気づきを深めていった学生の様子をみると、社会を知る機会としては「講義形式」よりも「対話形式」の方が適しているでしょう。

キャリア支援において、プログラム設計の際に受講生の気づきや学びを想定致しますが、今回のように、社会人との対話の中でこちらが想定していなかった気づきや学びが生まれることを鑑みると、プログラム設計側が用意をしすぎない、ということも大切なのかもしれません。

社会人との対話を振り返って

成城大学のキャリアサポートプログラム「澤柳塾」では、成城大学の人材育成の要である、「独立独行」すなわち自分の信じる道を自分で切り拓くことができる人材を輩出していくことを目指しています。

自分の信じる道を自分で切り拓く先輩社会人との対話は、これからの大学生活や社会人生活を過ごす上で、一つのロールモデルを得る機会になります。また、就職活動の時期ではなく、大学1年生の早期にこうした機会を創ることで、卒業後のキャリアにつながる大学生活の過ごし方についても考えることができます。

残り3年以上ある大学生活をどのように過ごすのか?これからの成長が非常に楽しみです。また、今回、ご協力いただいた7名の社会人には感謝申し上げます。

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