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新卒採用で今や必須、採用広報動画の活用方法とその効果とは?

新卒採用市場において、欠かせない施策になっているのが採用広報動画。
動画制作にあたって「動画制作の企画のポイントは?」「動画制作の効果って?」等、採用動画企画について気になることは多々あるかと思います。

今回は、新卒採用広報動画制作でご一緒させていただいた株式会社デジタルホールディングス 人事総務部採用グループの山崎様と前田様と共に、採用広報のあり方や動画活用のポイントや可能性について、実際の事例をもとに解説していきます。

デジタルホールディングス会社概要

デジタルホールディングスは、「新しい価値創造を通じて産業変革を起こし、社会課題を解決する。」をパーパスに掲げ、ヒト・モノ・カネ・情報というすべての経営資源の至るところで、IX(Industrial Transformation®=産業変革)実現に向けてデジタルシフトを推進している企業です。成長志向企業の発展に直結する「独自の仕組み」を提供し、日本のすべての企業の、人の、挑戦のインフラとなり、どこまでも希望が続いていく未来の実現を目指しています。広告事業、デジタルシフト事業、金融投資事業の3つの事業を展開しています。

 

採用グループが掲げる就活のあり方、“セルフデザイン就活”

新卒採用において、大切にしていることとは?

前田さん:ファーストキャリアを選ぶという重要な意志決定を、学生自身が行うことにこだわりをもっています。元々、採用グループのメンバー間では、「日本の就職活動への違和感を払拭したい」という全員の共通した想いがありました。

“企業が学生を選び、学生は選ばれるといった上下の関係性”ではなく、企業と学生とが対等に選び合う関係性でいたいと考えています。この考え方を、私たちが掲げる就活のあり方として、“セルフデザイン就活”と謳っています。

山崎さん:自分の過去、今、未来を思考し、セルフデザインできる意志ある方とお会いしたいと思っています。そのためにも、学生の素の姿で会える環境づくりやマイナスの部分も含めた情報をできるだけオープンに開示をして、学生が自ら意志決定できるコミュニケーションを心がけています。

採用グループとしては、毎年同じように採用するのではなく、時間をかけてコンセプトを考えています。2020年以降、社名・主要事業・組織体制も大きく変わり、変革期にあるなか、採用もアップデートし、グループ全員と共通認識をとることを大切にしています。

 

学生に問い、思考し続ける“脳に汗をかく説明会”

“学生自らが選ぶ就活”を実現するために、採用フローのなかで工夫している施策は?

山崎さん:説明会、面接、内定まで、それぞれのフローにこだわりを落とし込んでいます。
説明会でのこだわりは、一方的に聞くのではなく、考えながら説明会を聞き、「自分で考え、就職先の企業を選んだ」という種を持って帰ってもらうこと。コンセプトは「脳に汗をかく説明会」です。

一方的に情報を聞いて対策する、“選ばれる就活”ではなく、学生が企業を選ぶ側として情報を聞いてほしいというメッセージを各所で伝えるようにしています。メモするのも「“聞いた情報”ではなくて、“聞いた上での自分の感情”をメモしましょう」と伝えています。

前田さん:説明会のなかで実施している自己分析ワークも弊社ならではかもしれません。学生自身の価値観を知ることができるような20の質問に、制限時間内で言語化するワークを入れています。
その他、弊社にマッチする方とマッチしない方の違いを要所で伝えることも大切にしています。

 

面接官と共に自己理解を深める面接と、学生自身が決断するコミュニケーション

面接では、どんなことにこだわっていますか?

前田さん:面接は必ず1対1での面接を実施しています。1つの問いに対して深掘り質問をしていく形式で学生と向き合っています。「面接を受けていたら、自己理解が深まりました」という声もよく聞きますので、そういう意味では“学生自らが選ぶ選考”のきっかけをつくれているのかもしれません。

これまで複数の採用広報動画を制作致しましたが、個々の狙いについて教えてください

前田さん:コロナ禍以降、オンラインでの接点が増えたことで、人事が学生と対面で直接コミュニケーションできる機会が限られてしまいました。そのなかで、学生がインターネットで企業について調べたときに社風や会社の人の雰囲気が分かるような密度の高いコンテンツを届けられないかという話があがったことがきっかけです。

山崎さん:オンライン就活が当たり前になり、口コミなど、第三者視点の情報もあふれているなかで、“情報を取りに来た人に正しく情報を届ける”ために実施した側面も大きいです。自社を調べた学生に対する記事は今までつくってはいたものの、動画の方が圧倒的に情報量も多く、より立体的に、リアルな状況が伝わると考えていました。

 

広告のその先へ。グループのイメージを進化させる密度の高いコミュニケーションを狙った説明会動画

説明会動画でのこだわりポイント、活用方法について教えてください

●5分でわかる説明会動画

前田さん:オプト=“広告の会社”というイメージが先行し、グループ全体の目指すべき方向性が伝わらないというのが、商号変更以降の採用における課題でした。商号変更をして、事業も大きく変化しているなか、グループ全体としては、既存の広告事業はもちろん、“産業変革”や、社会課題の解決への挑戦に踏 み出している点を伝えていきたいと思っています。

新卒入社・中途入社に関わらず、新入社員の皆さんには、パーパスに共感し、私たちのありたい姿と個人のビジョンの重なりを大事にしてほしいと考えています。

山崎さん:社会課題への挑戦に強い共感を持つ方たちに来てほしかったんですよね。必須参加としている会社説明会の前に、動画を共有し、事前に視聴いただくようにしました。

その結果、実際の説明会においては、パーパスや価値観など、より本質的な部分を伝えるコミュニケーションができています。

 

他社との違いを示しつつ、入社後のギャップを是正する施策としての動画活用

●10年目社員対談動画

前田さん:10年目社員対談動画は、キャリアの広がりをイメージしてもらうために制作しました。 10年目対談動画では「意志あるところにキャリアが開けていく」という弊社のキャリアへの考え方を体現している社員に対談してもらうことで、キャリアのロールモデルと、それを応援する社風を伝えたかったという意図があります。

2020年以降、広告事業以外にも、デジタルシフト事業における「DXコンサルティング」や、「新規事業」への挑戦など、これまでになかった職種や新しい価値創造へのチャレンジといった選択肢の広がりがあるなかで、キャリアの多様性を訴求する動画に仕上がっています。

山崎さん:実際、10年間で4回異動した社員もいれば、10年間、1つの部門を極めるキャリアの社員もいます。昇格タイミングも、苦労経験も、プライベートも様々。普段から仲の良い10年目社員に赤裸々に語ってもらったことで 、リアルな雰囲気を伝えられたと考えています。

 

仕事を擬似体験することで、学生のイメージの上書きを目指したジョブシャドウイング動画

最後に、3職種の働く1日に密着したジョブシャドウ動画はいかがですか?

山崎さん:社員の1日密着動画は、“リアルの訴求”がテーマでした。広告会社で働く社員の業務内容を具体的に知ってもらいたいという想いがありました。「広告=キラキラしている」「デジタル・DX=最先端でかっこいい」というイメージ先行で興味を持っていただくことが多い一方、具体的な仕事内容として「実際に1日、誰と、何をやるか?」がわかりにくい部分もあります。そこを疑似体験してもらうことができるコンテンツとして、とても良かったと思っています。

 

説明会や面談の時間の密度が変わったという実感。ポイントは、動画の活用シーンを設計しておくこと

動画を活用してみての手応えはいかがでしたか?

前田さん:説明会や面談の時間の密度が変わりました。説明会動画については、説明会参加者の9割近い学生に、事前に視聴いただくことができました。前提情報が頭に入った上で説明会に参加しているため、実際の説明会ではより踏み込んだところに時間を使うことができました。「5分でわかる!」というタイトルも良かったのかもしれません。

その他、面接途中の就活生からも「10年目社員動画をみて、いろんなキャリアがあることがわかりました!」という声を直接いただくこともあって、他社との違いも感じていただける動画になったと思います。

山崎さん:採用フローのなかで「直接会っていなくても、企業と学生がコミュニケーションをとることができる時間をどれだけ増やせるか?」が、採用における一つのポイントだと感じており、動画コンテンツは非常に有効な施策だと感じています。

定性的ではありますが、10年目の座談会動画も効果を感じています。学生が動画を観て、「やりたいと思ったときに、手を挙げられる環境が魅力にうつりました」と言ってくださったことがあります。弊社の魅力を訴求するうえでも、当初狙いとしていた意図が伝わり、価値のある動画になったなと思いますね。

前田さん:動画の使いどころと、どのタイミングで、どのような感情になってもらいたいかを最初に設計できていたことがポイントだったのかなと思います。

 

“採用活動しなくても採用できる”が理想の状態

今後、新卒採用において仕掛けていきたいことはありますか?

前田さん:インナーブランディングに挑戦していきたいと思っています。現場社員が”自分たちの仲間を自分たちで採用する”という意識をもつことが一番のインナーブランディングだと思っています。「人事だけではなく、いかに現場社員の方々も採用に巻き込めるか?」現場社員の採用への意識を高める施策を作っていきたいですね。

山崎さん:全社採用は、私も進めていきたいと思っています。一番究極の状態は、採用活動しなくても採用できる状態ですからね。採用手法もどんどん変わっていくと思いますので、これからも当社の魅力を伝えるための様々な取り組みにトライしていきたいと思います。

最後に、今後ハタチのトビラに期待することがあれば教えてください。

山崎さん:Original Pointさんは、今回は動画制作でご一緒しましたが、“キャリア教育”へ挑戦されているイメージが強いです。「自分に合う企業を、自分で見つける就活へ」そこへ寄与いただけるといいなと思っています。

いくら言っても、どうしても「就活=内定」がゴールになってしまいます。「目の前の面接をどう通過するか?」になってしまうけれど、やっぱり入社がスタートです。私たちとしても、何かご一緒できれば嬉しいなと思っています。

前田さん:“企業同士のコラボレーション機会”があったらとても嬉しいです。興味の似ている学生には会えるけれど、もっと間口を広げていきたいと思っています。

多様な業界・企業と繋がりがある御社の企画で、まだ出会えていない学生たちにお会いできたらと思っています。

 

インタビュー後記

“企業が選び、学生は選ばれる立場”ではなく、企業と学生とが対等に選び合う関係性は、まさにOriginal Pointとしても大切にしたい考えです。デジタルホールディングス様の動画制作のプロセスにおいては、常にオープンな姿勢で臨んでいただき、学生が求めるリアリティのある動画コンテンツになったと感じています。

また、動画を制作して満足するのではなく、採用フローでの動画の役割と活用方法を具体的に設計しておくことも新卒採用の肝になると感じました。今後も様々なパートナーとの関係性のなかで、採用広報の一助を担うだけではなく、健全な就活をつくっていくムーブメントを起こしていきたいと思います。

各種動画制作概要はこちらから

 

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